瓦の歴史の話になると、必ずといっていいほど取り上げられる、元興寺の行基葺(ぎょうきぶき)。
寄棟の本堂(極楽堂)の裏に回ると、西側は古式の行基葺となっています。
日本で片手で数えるくらいしか残っていない、珍しい葺き方です。
行基葺だけでも大変貴重なのですが、使われている瓦の一部(200枚弱?)が1,300年以上前の飛鳥時代ということで、現存する日本最古の瓦になります。
現役で使われていることに驚きです!
本堂(極楽堂)の正面
本堂(極楽堂)を正面から見ると、プロポーションがとてつもなく素晴らしい。
国宝・世界文化遺産です。
禅室と本堂(極楽堂)
ど定番のよく見る写真の構図。
左手前の切妻の禅室の屋根の一部も行基葺です。
禅室の屋根 左:本瓦葺 右:行基葺
江戸時代まで一般的だった本瓦葺は、丸瓦が同じ太さで、表面上は凸凹していませんが、行基葺の丸瓦は円錐形で、葺かれると見え方が凸凹しています。
このアングルの写真を撮影したかった!
長年の念願がようやく叶いました。
出典:和瓦のはなし 鹿島出版会
飛鳥時代の瓦
ここのどこかに、1,300年の時を経た飛鳥時代の瓦があります。